全ての物語の読後感は「安心感とカタルシス理論」で説明できる

皆様、ゴールデンウィークはいかがだったでしょうか。

 

僕は浪人生故に日本での基本的人権が認められていません。なので、ゴールデンウィークとか関係なく2週間以上休みがありませんでした。

 

しかし、ゴールデンウィークに休みがないことによって、連休明けのあの絶望感に満ちた心境で月曜日を迎えることもなく、今日も弥勒菩薩のような表情で授業を受けることが出来ています。やったね。

 

 

読後感を決定する二大要素

「安心感とカタルシス理論」という言葉をご存知でしょうか。

 

今僕が考えた言葉なので、おそらく知らないと思います。

 

端的に言ってしまえば、アニメ、漫画、小説、映画その他の「物語(ストーリーライン)」を分類するための基準です。

 

といっても、僕なんかが世の中全ての物語を分類しようというのはあまりにも差し出がましいですよね。

 

この基準は、あくまでも物語の要素のうちの一つ「読後感」に的を絞って分類するためのものです。

 

それにしても、僕たちはなぜ物語が好きなのでしょうか。

 

おそらく、それは「気持ちいいから」です。

 

僕たちは、殺生院キアラほどではありませんが、それなりに気持ちいいことが好きです。

 

長編であれ短編であれ、必ずそこには「読後感」といった言葉で表される気持ちが芽生えるはずです。

 

そして、僕たちはわざわざ自分が不快になるために物語を読みません。意識的あるいは無意識的に、自分が読みたい小説を読んだり、自分が観たい映画を観たりします。

 

物語が人間にもたらす快感は、大きく二つに分けられます。

 

「安心感」と「カタルシス」です。

 

僕が私淑するブロガー、ハルマキさんの言葉を借りれば、「安心感」=「ダウナー系脳内麻薬」、「カタルシス」=「アッパー系脳内麻薬」ということになります。

 

ゴルゴ13は日常系の極致

まず、「安心感」の方から説明します。

 

安心感指数が高い物語の例として、「ドラえもん」「日常系アニメ」「ゴルゴ13」「むこうぶち」「釣りバカ日誌」「24シリーズ」などが挙げられます。

 

一見、何の関連性もないように見えますが、これらの作品にはある共通点があります。

 

それは、「同じようなストーリーラインを繰り返す」ということです。

 

ドラえもんは必ずのび太くんをひみつ道具で助け、そのチャンスをのび太は毎回ふいにします。

 

ゴルゴ13が死ぬということは絶対にありません。彼は必ず自分のルール通りに行動し、正確に任務を遂行します。

 

ゴルゴ13は特に安心感の要素が強く、「究極の日常系」と言えるでしょう。

 

安心感の指数が高い物語は、似たようなストーリーラインを、使う道具や目標を変えることによって新鮮味をもたせながらなぞっていくという傾向があります。つまり、様式美を崩さないということです。

 

このような物語は、安心して観ることができ、かつ、ゲームのように飽きることなくいくらでも楽しむことができます。

 

 マリみては王道少年マンガ的ストーリー

カタルシス」というのは、まさにその逆。どんでん返しに次ぐどんでん返し、観る側は常にハラハラドキドキ。終わった後はぐったりと疲れ、日常生活では感じられない満足感と多幸感に包まれます。

 

カタルシス指数の高い物語の例としては、「マブラブオルタネイティヴ」「魔法少女まどか☆マギカ」「コードギアス」「マリア様がみてる」「ベルセルク(黄金時代)」「半沢直樹」「シリーズものでない映画全般」等です。小説やノベルゲームでよくある「伏線回収」もカタルシス指数の高い展開です。

 

これらの物語は、主人公が幾度となく危機に陥ったり、主要な登場人物がバンバン死んだりします。

 

マリア様がみてる」も、女子校という小さな世界の中の出来事ですが、等身大の女子高生の視点から見れば、レイニーブルー黄薔薇革命など明らかに危機的といえる状況が何度も発生します。少女小説でありながら男性からの支持も強いのは、随所に少年漫画のような「友情・努力・勝利」のエッセンスが散りばめられているからかもしれません。

 

カタルシス指数の高い物語は、危機を脱した時のほっとした感じを思う存分味わうことができますが、かなりのカロリーを消費するのでそう何度も読み返したりできるものではありません。映画は基本的に一話完結的で尺も長くて3時間なので、カタルシス指数の高い物語が多いです。

 

残念ながら、安心感とカタルシスを両立することは不可能です。天秤の両端に、安心感とカタルシスを同程度用意することは可能ですが、それは安心感指数の高い物語とカタルシス指数の高い物語をただ折衷しただけのものになります。

 

二つのどちらかが良いとかいうのではなく、それぞれの長所短所を理解することで、これからの皆様のオタクライフの一助となれば幸いです。